高台寺 掌美術館Kodaiji Sho Museum

展示案内

開館時間
通常期 9:00開館 ~ 17:10閉館
夜間特別拝観期 9:00開館 ~ 21:10閉館

展示中

高台寺百夜行展 SUMMER EXHIBITATION in KODAIJI

会期 2025年7月15日(火)~ 9月中旬まで(予定)

なぜ高台寺で妖怪なのか

高台寺の百鬼夜行展の前身は知り合いのコレクションから数点集めて展示された幽霊画展で、その後2006年の高台寺開創400年を機に百鬼夜行展となり現在に至ります。
高台寺がある東山にはかつて京都三大葬送地である鳥辺野(とりべの)がありました。鳥辺野は、吉田兼好『徒然草(つれづれぐさ)』に「鳥辺野船岡、さらぬ野にも送る数多かる日はあれど、送らぬ日はなし」と記されるほど、毎日葬送の煙が絶えない土地でした。そのため東山は怪異と縁の深い土地となりました。

例えば

  • あの世とこの世の境である六道の辻
  • 説話や落語で有名な子育て幽霊
  • 東福寺と泉涌寺の間には人を喰らう羅刹(らせつ)が住む羅刹谷(らせつこく)があった

高台寺は厳密には鳥辺野に隣接する真葛ヶ原(まくずがはら)に位置しますが、地元の人たちには鳥辺野とおなじく怪異に縁の深い土地だと認識されています。
お寺で百鬼夜行図や地獄極楽図を公開することのひとつには、恐ろしい妖怪たちが仏法の力で逃げていく様子(「百鬼夜行図」;仏教の功徳(くどく)、信仰心の大切さ)や、生前の行いによって死後向かう世界が異なってくること(「地獄極楽図」;因果応報、浄土思想)などを目に見えるかたちであらわすことで仏教のおしえをわかりやすく伝えるという役割がありました。

Why Buddhist temples exhibit ghost paintings in summer

Summer is a season when the Japanese feel close to their deceased ancestors.
Many believe that the boundaries dividing the worlds of the living and the dead are blurred, and that the dead briefly return to their homes in the summer.
During these summer months, many Buddhist temples exhibit terrifying pictures, such as ghosts, demons, and Hell. Combined with Buddhist teachings, the pictures help people ponder death and the afterworld, and therefore overcome their fear of death.

六観音 餓鬼道 聖観音
六観音 餓鬼道 聖観音
六観音_餓鬼_拡大
六観音白枠内、餓鬼部分の拡大
地獄図
地獄図

主な展示品

  • 六観音像 三十三観音像より 南北時代
  • 地獄図 地獄極楽図より 江戸時代
  • 金剛般若経 寛永6年2月22日
  • 瑠璃釉鉢 中国・清時代 18世紀
  • 白磁陽刻岩波濤文皿 中国・清時代 18-19世紀
  • 青磁陽刻算木陰刻唐草文三足香炉 中国・明時代 15世紀
  • うりの器
  • 菊桐蒔絵手拭掛
  • 鉄線蒔絵螺鈿箱 桃山時代

高台寺掌美術館

〒605-0825
京都市東山区高台寺下河原町530 京・洛市「ねね」2階