京都のお漬けものは、なぜこんなにおいしいのですかと、よくおたずねをうけます。
昔から、陶器の発達したところの土で育つ野菜は、やわらかくて味がよく、したがってお漬けものもおいしいのですが、京都はその上に、山紫水明の処といわれますように琵琶湖を水源とする地下水が豊富ですし、一千有余年の歴史が、お野菜の栽培、お漬けものの漬け方を、育ててきたのであります。
世界共通の言葉「古都に美味あり」を、そのままあてはめられるのが、京都の美味の数々であります。
ところが、お漬けものは、どんなによい野菜でも、漬ける人の良心と勤勉さによって味が異なります。東山の八百伊さんは、その点では理想の人柄でお漬けものに一生をささげておられ、おいしい漬けものの生まれるのももっともだと、いつも感心しております。
(辻留 辻嘉一さまのご紹介文=当店パンフレットより)