後藤典生住職の法話

生まれつきの性分

 ある時、一人の僧が盤珪(ばんけい)禅師のところへ来て「私は短気で師匠にも意見をされておりますがなかなか直りません。これはいかんと思い努力はしておるのですが生まれつきで何ともなりません。どうすれば直りましょうか。」と質問した。

 盤珪禅師いわく「あなたは面白いものをもって生まれついたものだ。それなら今ここに短気とやらを出しなさい。直してしんぜよう。」
 僧いわく「今はございません。ひょっとした拍子に短気が出ます。」
 禅師いわく「それなら短気は生まれつき持ち合わせているものではない。」
 現代人は一切のものをすぐに生まれつきとか、持って生まれたものであるとかいって責任を他に転嫁する。生まれつきなら親に責任があるというのだろうか。
 しかしよくよく考えてみると自分自身に殆どの責任があるという事を忘れてしまっている。